今日はカウンセリングの技法についてまとめます。
この技法の活用は実習のテーマですので、聞かれたらスラスラ答えられるように覚えておきましょう。
傾聴の技法には①かかわり行動②クライエントの観察③簡単受容④場面構成⑤事柄への応答⑥感情への応答⑦要約⑧質問のつ8があります。
①かかわり行動
カウンセラーが身もこころもクライエントに向け、クライエントとともにいること。クライエントを安心させ、話しやすい雰囲気を作ることです。
面接環境を整えたり、導入のために簡単な話題をふったり、クライエントに対して安心感を持ってもらえるように接することです。カウンセラーは、自分の表情や態度、姿勢、言葉の使い方、声掛けの仕方などに気を配ります。
②クライエントの観察
相談室に入ってくるところから観察は始まっています。クライエントがどのような状況にあるのか、リラックスしているか、ぎこちなくないかなど非言語的なメッセージに注意しながら観察しましょう。クライエントの緊張サインや憂慮すべきサインに気付き、適切な対応が必要です。
③簡単受容
うなずきや相づちのこと。クライエントの話の流れを妨げず、尊重し、注意深く話を聴いている受容的態度を示します。カウンセラーが少しでも批判的、否定的感情を持ってしまうと、表面的形式的なものになり、それはクライエントにも伝わってしまいます。
④場面構成
カウンセリングの特質やカウンセリング関係について合意を得ることです。この場面構成は面接の冒頭に行うことが多いです。安心して語れる場であること、秘密は守られることなどを説明します。また、日時や機関の取り決めなど最後に行われることもあります。
⑤事柄への応答
クライエントが話した事柄(事実、出来事、状況など)のキーワードをとらえて伝え返すことです。「内容の繰り返し」とも言います。この応答によってクライエントはカウンセラーの理解を確認することもできます。ポイントとは、クライエントが言った言葉で短く伝え返すことです。単なるおうむ返しではなくクライエントが本当に言いたいことは何かというポイントを押さえて応答しましょう。
⑥感情への応答
クライエントの気持ちをとらえて伝え返すことです。クライエントが発した感情を伝え返すこともありますし、言葉にならない感情をカウンセラーが感じとって伝え返す(感情の明確化)こともあります。ただし、深読みしすぎてはいけません。深読みしすぎると、カウンセラーの決めつけになってしまうからです。その場合は「〇〇と感じるのですがどうですか?」とクライエントに確認してみましょう。
⑦要約
カウンセラーがクライエントの話をまとめて伝え返すことです。そうすることでクライエントが述べた内容を性格に把握できたかどうかを確認できます。さらに、要約によって、クライエントのまとまりのない考えや感情の整理ができる、あるテーマについての話を終結する、クライエントが自分の課題を客観的に見つめさらに深く探究できる という効果があります。
要約は話が一段落した時、面接が終わる時、話が広がりすぎている時、クライエントが困惑している時などに行います。
⑧質問
質問には正しく理解するための明確化の機能と探索的あるいは直面化の機能の2つがあります。質問はあくまでもクライエントが話したことについて行います。質問は相手を追いつめてしまうことにもつながるので、表現には注意しましょう。また、質問のしっぱなしではなく、答えたことに対して傾聴の技法で受容・共感的に応答しましょう。
8つの技法についてまとめてみましたが、講座を受講している皆さんはしっかりテキストで確認してくださいね。
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